断熱材の効果
2016/12/06
こんにちは。
土手加藤材木店の加藤です。
地球温暖化や省エネやエコなどの言葉は、最近ではほぼ当たり前のごとく聞かれるようになりました。
フランスで開催されたCOP21においては紆余曲折の末ようやく合意に至りました。
世界的に関心の高い環境問題。
日本の住宅含めた建築業界においてもこの影響はあり、
2015年の新省エネ基準においてはいままでの外皮断熱性能と新たに、
一次エネルギー消費量基準が加わり住宅全般におけるエネルギー量を減らすというもの。
ここで外皮断熱性能についてはご承知のように、熱損失係数(Q値)と夏季日射取得係数(μ値)に代わりそれぞれ、
外皮平均熱貫流率(Ua値)と平均日射熱取得率(ηA値)に変更になりました。
今でもそうです断熱性能Q値に慣れているために、
勉強不足のせいか新たな断熱性能基準値に慣れるのに少し戸惑いがあります。
この2015年新省エネルギー基準はここでも再三書いていますが、
2020年の義務化に向けて今年の4月に動き始めていて、
現場での施工はすでにこの基準に沿った断熱施工をしなければなりません。
大きな変化が建築業界に起きていることは間違いないです。
キーワードは断熱です。
ここで断熱材の効果はどのようなものがあるのでしょうか。
日本では快適な暮しができる温度住環境の範囲は夏で28°、冬で15°位と言われています。
「真夏のエアコンの温度設定は28°を目安に」というフレーズをよく耳にしますよね。
ただし真夏の外気温は30度をゆうに超えるし、2月の真冬は10度を下回る日が多いです。
とてもではないですがこのような環境下では快適に暮らすことはできません。
ちなみに自分自身は真冬の寒さはどうってことは無いのですが、
厚さに関してはまるっきり弱いです。
毎年秋の訪れを待ちわびています・・・
話がそれましたが、
この外部からの厳しい自然環境を建物に内部に影響を与えないことが大切になります。
つまり自然環境の外と建物との間の境界線がネックになるんです。
ここで挙げられた境界線は床や屋根、天井や外壁などがあげられ、
ここに外部からの熱を遮断するものがあれば快適な住環境になるわけです。
そこで断熱材と呼ばれる熱を通しにくい部材を取り付けることで、家全体の環境が保たれるわけです。
昔からの古い木造家屋はこの断熱材の性能がきわめて悪く、
またすきま風などによる気密性も良くないので夏は暑くて冬は寒いと言われるわけなんです。
またマンション暮しのの人が一戸建ての家で暮らすと冬はすごく寒いという様うなことを言います。
これは木造と鉄筋コンクリートとの気密性などの違いがあるのことも原因です。
この外部との境界線での断熱材の施工方法は外断熱と内断熱(充填断熱)とがありますが、
そのことはまた別の機会で取り上げてみたいと思います。
また断熱材の種類も様々でここまで関心ある人は少ないかもしれませんが、
この事も別の機会で取り上げてみます。
断熱材は別の表現方法でいうと、熱の移動をしにくくすることができる部材です。
高気密高断熱というのは家全体を気密をして断熱材で覆うことで、
熱の移動を減らすというもの。
これによりエアコンを始めとするエネルギーの使用を減らすことができるというわけです。
断熱材の効果は快適な住環境の構築と毎月の生活でのコスト削減に役立つとも言えます。
長期優良住宅や低炭素住宅(最終的にはゼロエネ住宅)などは、
今後の住宅の標準的なモデルになることは間違いないでしょうね。
今回は以上です。
次回をお楽しみに