火事に負けない木造の福祉施設・幼児施設をつくるセミナーに参加してきました
2016/12/06
おはようございます。
土手加藤材木店の加藤です。
昨日は、
「NPO法人木の建築フォラム」さんが主宰する「火事に負けない木造の福祉施設・幼児施設をつくる」
というセミナーに参加してきました。
開催された場所は東大の弥生講堂でしたので、
天気も良かったので自転車で行ってきました。
東大までの道中、言問通りの坂のアップダウンで体力を使い果たしましたが何とか到着。
昨日は日差しも強く着いた頃には汗だくになっていて、
自転車で来たのを少々後悔しました・・・。
日陰で汗が引くのを待ってから開催される弥生講堂に入りました。
中はエアコンがきいていてすごく涼しく快適でした。
昨日は日曜日でしたが会場内は来場者で大混雑していたのが少し驚きでした。
このセミナーは木造の防耐火メインの趣旨として開かれたものです。
近年木造耐火構造が可能となり、木造建築物の可能性が広がってきている中、
昨年2015年6月には、1時間準耐火構造によって木造3階建てで学校をつくることが可能になったんです。
官民でいま木造を促進しようという動きなんです。
木造の一番の懸案事項は何と言っても火災です。
火災の安全性が確認できることを条件に規制緩和が進み、
住宅のみならず福祉施設や幼児施設などの用途に広がっています。
日本は木の国ともいえるので、この動きは大変喜ばしいことです。
セミナー冒頭は早稲田大学の長谷見教授による、
木造における福祉施設・幼児施設を設計・施工するうえでの可能性と問題点が取り上げられていました。
やはり火災には万全に対策が必要になるという事が繰り返し述べられていました。
その後は木造準耐火構造での高齢者施設や保育所などの事例の解説があり、
大変興味深い内容でした。
防火規制の無い地域の人にとっては、
準耐火構造というのは何だか分りずらいという意見を良く聞きます。
実は、土手加藤がある台東区はほぼ全域が防火地域に指定されているので、
2階建てで100㎡までの住宅は準耐火構造にする必要があるんです。
ですので、準耐火構造に関しては改めて何か新しい発見は無いと思っていました。
ところがセミナーで紹介された事例では準耐火構造を上手に使った設計手法で、
様々な施設の紹介がありました。
準耐火構造に空ける梁や柱の表しなどについてや、
木材の乾燥・JAS規格のなどについても議論されていて、
準耐火構造の難しさと、その難題をクリア-できたときの話なども聞くことが出来ました。
会場内でこのお話を聞く中で改めて、木の建物は日本人にとって落ち着くものなんだなという事を感じました。
またセミナー後の懇親会では多くの方とお話がすることが出来て、
全国の設計者や施行者も全く同じ考え方なんだなという事も理解することが出来ました。
懇親会終了後、自転車にて帰路に就く途中上野公園の噴水ではきれいにライティングがされていました。