木造は揺れに対して粘り強さがあります
2022/06/29
おはようございます。
土手加藤材木店の加藤です。
本日のブログは、地震が起きた時には建物は揺れますが、
この揺れ幅が小さければ建物への被害も少なくてすみますが、
構造計算ではこの揺れ幅(変形量)に一定の範囲を超えないように制限しています。
この横方向の揺れ幅を層間変形角と呼び、
各階で検討することになります。
また木造に限らず鉄筋コンクリートや鉄骨造でも同様に層間変形角の検討は必要になります。
層間変形角を考えるときに1階の床部分は変形しないと考えるので、
1階部分の層間変形角は2階の床面の揺れ幅を1階の階高さで割ったものとなります。
単位はラジアンと呼びます。
例えば1階の階高さが3.0mあり、横揺れの幅が3.0cmとすると層間変形角は1/100(ラジアン)となります。
ちなみに、
木造の層間変形角は中規模の地震時で1/120(ラジアン)以下になるように設計しなければなりませんが、
鉄筋コンクリートや鉄骨造では層間変形角は1/200以下であることからも、
木造の横揺れに対する粘り強さを示していると考えられます。
木造は柱では3.0m、梁では4.0m程度の部材を組み合わせて構造体を構成します。
木材自体のコンクリートや鉄に比べると強度は高くはありませんが、
柱や梁の仕口部分は揺れが起きた時に部材同士が抜けないように金物で接合されているので粘り強い構造躯体と考えられています。
木造はこの構造金物の規定がしっかりと示されたことから飛躍的に耐震性が上がったともいえます。
今日のブログは少し難しい専門用語が並びましたが・・・・この辺で終わりとします。