構造材は国産材しか使わないの
2016/12/24
おはようございます。
土手加藤材木店の加藤です。
弊社は現在は工務店業をしておりますが、
元々下町浅草の材木商として開業しました。
工務店や大工さんから材木の注文を受けると配達する町の材木屋でした。
その為注文住宅を始める際は国産の材木を使った家づくりをしようと決めています。
特に構造材である柱や土台、梁などは国産の材木を使用しています。
これは長年材木屋として商売をしてきたので、
全国の良質な材木を適材適所仕入れることが出来るからなんです。
少し話は変わりますが全国の森林では材木が余っています。
需要が無いと言えばそれまでなんですが、
高度成長期以降特に国産の材木を使用しなくなりました。
需要が無ければ山で材木を切ることはしません。
極端な事を言えば木を切れば切るほど製材工場は赤字というのが実情なんです。
都心の高層ビルや高層マンションを見ればよく分るのですがね。
材木の需要が増えれば山に雇用が生まれる、
雇用があればそこに住む人が増える。
この様な考えから国産材木を使うことを一番に考えています。
ただしこのブログでもよく書くのですが都心で3階建ての住宅を建てる際には構造計算が必要になります。
JAS機械等級区分(ヤング係数)でみると杉の全国的な流通ベースはほとんどE70です。
E110以上欲しい場合には納期がかかりますし、
すべてそろえるのは非常に難しくなります。
この時に住宅地では高度斜線規制などでどうしても階高を抑えたいので、
この場合には集成材や米松などは使用します。
私自身もこの辺は割り切って使用しています。
もっと言えばヒノキや杉のJAS認定の要件をもう少し緩和で切れば、
国産の材木の乾燥材が今より使いやすくなります。
要は流通しやすくなるようにしてほしいだけなんですがね。