内装壁の仕上げ方法が知りたい
2016/12/06
おはようございます。
土手加藤材木店の加藤です。
今朝は東京でも地震がありましたね。
都内23では震度3のようでしたが、大きな影響はないようで良かったです。
首都直下型の大地震の可能性も予測されているので、
日頃から地震への備えはしておかなければと考えさせられます。
さて、本日家つくりブログは「内装の壁の仕上げ方法」についてです。
以前は外壁に関して取り上げてみましたが、今回は内装壁に関してです。
新築以外のリフォームなどでも参考になると思いますので、ぜい読んでみて下さい。
私達日本の家の壁の仕上げ方法は、「大壁」と「真壁」と言われる方法に大別されます。
壁は柱と梁の間に配置される部位の事で、大壁はその柱や梁を見せない工法で、
洋室と考えれば分かりやすいと思います。
一方、真壁は柱を見せる仕上げ工法で、和室がその代表的な例です。
ただし、今では畳敷きの大壁の和室などもありますがね。
この様な点から、今では真壁と大壁の仕上げ方法で議論するよりも、
仕上げ方の方法を知っておくほうがベターと思います。
仕上げ方法の分類として、「湿式工法」と「乾式工法」とに分けてみます。
この両者の違いは、水を浸かって仕上げるのが前者、水を使わない仕上げが後者となります。
湿式工法
始めに湿式工法は、左官工法とも呼び、「漆喰」や「珪藻土」といったいわゆる自然素材の仕上げ方法です。
これらの左官材は水を浸かって練ってから壁に塗ります。
健康志向の中、家つくりやリフォームでもこれらの左官仕上げを好む人が増えています。
メリットは、自然素材という事で健康にいい暮らしがおくれるという事です。
デメリットは、左官などの仕上げは施工に要する時間がかかるという事と、
卓越した左官の技術が必要になるという事で、コスト面でも割り高荷なるという事です。
珪藻土で仕上げた玄関の壁
デザイン的には、左官壁ではテクスチャーと呼ぶ様々な仕上げ模様が可能になります。
左官のコテを表してみたり、木こてで刷毛引きにして落ち着いた雰囲気にすることもできます。
乾式工法
こちらは皆さんご存知のクロスなどが代表的な仕上げ方法になります。
クロスは石膏ボードの上から貼るもので、化粧として仕上がっているボードもありますし、
ボードの上からクロスを貼る工法もあります。
クロスは今ではびっくりするくらいの種類がありますので、
お部屋によってそのデザインも変えてみたりすると楽しいです。
また確かな機能性は分かりませんが、自然素材を塗り込んだクロスなどもあります。
意外とも思えるでしょうが、合板で壁を仕上げるという事もあります。
例えば「シナ合板」と呼ばれるものがありますが、表面は大変きれいに仕上がっていて、
無垢の木との相性も大変いいです。
またタモ柄やセン合板やナラなどの広葉樹で仕上げた合板をリビングの壁に使ってみても大変きれいに仕上がります。
この合板仕上げのいいところは、大工さんが貼れるという事です。
こちらは特注の家具でシナ合板を引き違いの建具として使用してみた一例です。
建具以外は無垢の桧で製作していて、桧とシナ合板の調和がよくとれています。
最後に無垢の木の羽目板もこの部類に入るとも言えます。
こちらは湿式工法の珪藻土と乾式工法の無垢の木の羽目板を組み合わせています。
このように適材適所で壁の仕上げ方法を選択してみるのもとても楽しいと思います。
それでは次回をお楽しみに。