高知県に杉の視察をしてきました
2016/12/06
おはようございます。
土手加藤材木店の加藤です。
一昨日のブログでもお話ししましたが、
高知県に杉の視察に2日間行ってきまして昨日帰ってきました。
今回の視察の様子をご紹介します。
高知県というとやはり海というイメージがありますが、
実は高知県の県土の84%が森林で占められていて、森林率は全国でも一番です。
それだけ木材が豊富に眠っているという事にもなります。
本当かどうかはわかりませんが、豊臣秀吉は京都に大仏殿を建立する際に、
木材は土佐が一番といったそうです。
江戸時代の土佐藩のころには輸伐制という持続可能な優れた森林政策がとられていたようで、
桧や杉が大阪や江戸に大量に運ばれていたようです。
高知県は木材の成長に適した温暖多湿の気候が良質の桧や杉を育て、
狂いの少ない木材が出荷されています。
そんな木材国の高知県の視察の様子をご覧ください。
最初にお邪魔したのが、協同組合高知木材センターです。
高知県ではこのような製材工場などで作られる組合が多くあります。
今回はここ高知木材センターさんにお邪魔することになりました。
大量の木材が原木のまま敷地内に並んでいます。
こちらはバイオマスに使われる木材です。
もったいないような気がしますが、これも創エネなのでしょうがないですかね。
高知県内の製材工場がこちらに木材を運んできます。
それから関東や関西に運ばれていきます。
ちょうどいつもお世話になっている、
千葉県にある市場に向けたトラックが荷を積んでいるところでした。
高知木材センター内に保管されている製材された杉や桧です。
等級に分けて保管されています。
こちらもセンター内に保管された造作材です。
杉が多いようですね。
幅が広い材はテーブルや家具などに使われるのでしょうね。
ここで乾燥させて含水率を落としています。
無垢材はこの後も説明しますが含水率を落とすことが重要です。
こちらは高知木材センターのすぐにある松の製材工場。
並んでいるのは高知県産の地松です。
断面からもわかりますが年輪が詰まっていて最高の部材です。
製材工場の社長さんが自ら松の説明をしてくれています。
この松がどのように使われるのかいまから楽しみです。
こちらは高知木材センターから車で1時間ほどのところにある杉の製材工場。
山深い場所にあります。
廻りは山に囲まれていて、空気がとてもきれいで、
木々が日ごろの疲れを癒してくれます。
本当にいい場所です。
原木の大きさや等級によって使う用途は異なります。
またここで一定期間原木の状態で乾燥させます。
こちらの製材工場では、ほとんど梁部材を製材していました。
こちらは原木を必要な寸法に製材しているところです。
製材された杉は、天然乾燥後に機械によって人工乾燥させます。
この木材の乾燥は非常に重要で、乾燥することで木材の強度は上がります。
また梁や柱は建物の骨組みになるので、未乾燥の状態で杉や桧を使用すると、
乾燥による収縮により建物に歪みを生じさせることになります。
材木店として長年木を見てきていますが、
この乾燥は何よりも大切です。
製材が終わってこれから機械乾燥をする前の杉の梁です。
部材同士に桟を入れて空気の通りをよくしています。
本日のご紹介はこれまでです。
明日もこの続きのご紹介です。