構造部材のヤング係数
2022/06/29
おはようございます。
土手加藤材木店の加藤です。
今日と明日は地元浅草では約3年ぶりに三社祭が開催されます。
待ちに待った三社祭りなんですが、残念ながら自粛しての開催となりました。
各町会の判断になりますが、ほとんどは御神輿は出さないようです。
浅草ではこの三社祭りが一番の行事なので地元からすると少し残念ですが、
それでも条件付きでの開催までできたことを喜びたいものです。
三社の雰囲気で酒は飲めますが・・・私自身はそれでいいです・・・
木造はコンクリートや鉄骨と違い強度が低いです。
長期荷重などで構造体の梁などが変形することを防ぐ必要があります。
この為構造計算の際に梁や柱に関して木材の強度を図る指標があります。
本日のブログでは木材の強度の指標であるヤング係数についてです。
梁などの構造材は、
経年的にもしくは荷重がかかった時に変形をしたり、
またはたわんだりすると建物自体が大きな影響を受けます。
この構造材の特性は強度とたわみで検討されますが、
梁などの構造部材のたわみ量を評価するのによく使うのがヤング係数です。
部材の変形であるたわみは、
梁などの長さと断面の大きさや荷重の大きさ、
または部材の材質などが関係して、
このうち部材に関係するのがヤング係数です。
ヤング係数の数値が大きいとたわみにくく、
ヤング係数の数値が小さいとたわみやすいです。
これからもヤング係数の大きい部材を使用した方が構造計算上も有利に働きます。
国産の身近な部材である杉と桧で比較をすると、
杉の方がヤング係数は小さくて、
桧の方がヤング係数は大きく出る傾向にあり、
また桧よりも集成材の方がヤング係数は大きい結果になることが多いです。
弊社でも構造計算をすると、
無垢の杉の梁ではクリアー出来ない場合には集成材に変更します。
特に許容応力度計算をするとわかりますが、
耐力壁の下に配置する梁は耐力壁が上下で揃っている場合以外は無垢材ではクリアー出来ないことが多いです。
例えば2階建ての建物で、
1階のリビングを大空間にした場合などにはヤング係数の高い集成材を使用することになりますが、
特に集成材を使用するからといってダメという事ではありません。
重要なことは、
きちんと構造計算をして必要な梁部材の材質と断面を確保するということです。
今日のブログはこの辺で終わりとします。