中古住宅を購入するときの4つのチェック項目
2016/12/06
おはようございます。
土手加藤材木店の加藤です。
今住宅業界では中古住宅の流通が非常に活発に動いているそうです。
国としても今後は新築から中古住宅をメインとした政策に移りつつあるようです。
全国的な「空家問題」も根底にあるとは思いますが。
以前もご紹介しましたが、リフォーム版の長期優良住宅に対する補助金などは、
この動きを後押しするものと思われます。
戸建て住宅のみならずマンションでもこのような動きは顕著にみられます。
そこで今回は、これから中古住宅を購入しようとしている方に、
具体的にどこの部分をチェックすればいいのかを取り上げてみます。
我々家づくりをしている工務店が「ここは購入前に聞いておいた方がいい」、
というような項目をわかりやすく上げてみたいと思います。
1.耐震性
中古住宅で一番問題なのがこの耐震性です。
ある住宅雑誌で中古住宅を購入する際に一番気になる点で、もっとも回答数が多かったのがこの耐震性です。
どのように耐震性を確保しているのかが、壁の下に隠れてしまっているので分りにくいのが実情です。
3階建てのように構造計算を必要としない2階建ては要注意とも言えます。
ただし、ある程度の目安があります。
その中古住宅が、「昭和56年(1981年)以降の住宅」であれば現行の耐震基準に適合しています。
仲介する不動産会社に、「この家は昭和56年以降の建物か、以前の建物か」というふうに質問してみるといいと思います。
この昭和56年以前であれば、耐震補強をしているのかどうかが購入の目安にもなります。
また耐震診断や耐震補強工事に関して各自治体で補助制度がありますが、
昭和56年以降の建物でないと補助が認められませんのでこの点も確認する必要があります。
2.断熱性
断熱性に関しては、欧米では中古住宅を購入する際の一番の決め手になるのですが、
日本ではこの断熱性能に関しては、まだまだ周知されていないのが現状です。
それでも「東日本大震災」以降は、新築時ではやはり省エネにこだわる人が増えたことも事実です。
ただ中古住宅では、そのような意識は低いのが現状と言えます。
この断熱性能は、中古住宅ではほとんどが建てられた時のままになっていると考えたほうがいいです。
過去にも断熱性能に関して国が定める基準はあるのですが、
強制力はないので各工務店やハウスメーカーや建売会社に判断は任されていたのが現状です。
この断熱性能を上げるには、中古住宅を購入してリノベーションの際に行うことが最も効率的です。
せっかく購入した中古住宅なので、壁と天井と床下をきちんと断熱性能を上げてエコ生活を送るほうがいいですよ。
3.外壁・屋根の劣化具合
中古住宅の外壁と屋根の仕様は様々と思われます。
外壁と屋根は一年中自然環境にさらされるので、一番劣化が進む場所でもあります。
建ってからどのくらいの頻度で、外壁と屋根の維持管理をしてきたのかを知ることは難しいかもしれませんが、
購入の状況は分かると思います。
また内観をした際に、2階の天井や壁に雨漏りの跡がある場合には、
外壁か4もしくは屋根からの漏水の可能性があるので、きちんとチェックするようにしましょう。
外壁なら表面の塗装をしてからどれくらい年月が経っているのかを購入時に聞いてみて下さい。
もしわからないというのであれば、やはり信頼できる工務店に見てもらうのをお勧めします。
外壁工事は足場を設置しなければなりませんので、やはり専門会社に見てもらいましょう。
また、屋根は一般の方が見ることはできませんので、その時に一緒に確認してもらうことをお勧めします。
そして、雨樋などの劣化具合も同時に判断してもらうといいですよ。
4.給排水の劣化状態
キッチンやお風呂やトイレのリフォームをしているのかは、
おそらく一般の方でも一目見れば判断はできると思われます。
ただし、重要なのがその設備機器の下に隠れている給排水管がどのような状態になっているかという事です。
この項目に関しても、床下に潜って確認する必要がありますので、
やはり信頼できる工務店に確認してもらう方がいいと思います。
排水管から漏水はしていないかや、給水管が劣化していないかなどを確認します。
この床下のチェックは、
床下の湿気の状態や土台や大引きなどの床を支える部材の状況を事前に判断するためにも必要です。
例えば、シロアリの被害があるのかどうかもここで判断することになります。
この床下の判断は、できれば真夏は避けてくださいね。
真夏は床下の環境がものすごく良くないので・・・
できれば、涼しくなってからがいいと思います。
以上が中古住宅を購入する際にチェックすることが望ましい4つの項目です。
ぜひ参考にしてみて下さい。
それでは次回をお楽しみに