筋かいで地震に強い家造り
2016/12/06
今週の現場進行ブログの中でご紹介した「筋かい」と呼ばれる部材についてご説明しますね。
土手加藤が取り組んでいる家づくりの工法は木造軸組み工法と呼ばれるものです。
この工法に関しての詳しい説明はまた後日として、軸組み工法において耐震上の重要な部材が筋違いです。
上の画像の斜めの●印の部分が筋かいです。
建物の構造部材は通常縦と横の部材で構成されることが多いのですが、この部材だけがなぜか斜めなんですね。
なぜでしょうかね。
軸組み工法は縦部材の柱と横部材の梁や土台でつくられるので、この組み合わせだけでは地震力や風などの風圧力などの横からの力(外力)に対して不安があるので補強する必要があるんです。
その耐震上の一つの大きな役割部材として筋かいがあるんです。
上の画像でもわかるとおり筋かいは必ず柱と柱の間に設置されます。
柱の上部には梁があるので厳密に言うなら柱と梁の間に筋違を取り付けることになります。
斜めに取り付けられた筋かいが横揺れに対して柱と梁と一緒に抵抗するということなんです。
この辺の表現方法がすごく難しいのですが・・・
筋かいは柱と梁の間の壁の中に取り付けられますが、この筋違が取り付けられた壁の事を耐力壁(たいりょくへき)と呼んでいます。
柱と梁の点の結びつきから筋かいを取り付けることで耐力壁と呼ばれる面で建物を支えるもとになるんです。
木造軸組み工法は面で建物を支えるということはこのことからも頷けます。
建物の各所に筋かいを取り付けた耐力壁をバランス良く配置することで面でさあさえるということなんです。
軸組み工法の場合も耐力壁はバランスを考えて配置することが重要になります。
住宅の場合でも南側は日当たりがいいので窓を多く配置することが多いのですがそれにより耐力壁のバランスが悪くなるということがよくあります。
その場合にはお施主様ともよく相談をして建物に均等に耐力壁が配置されるようにしなければなりません。
木造でも3階建ての場合には構造計算により耐力壁のバランスを確認するので問題はないのですが2階建ての場合でも耐力壁のバランスを検討することは大変重要になります。
斜め部材の筋かいはこのように木造軸組み工法において耐震上において大変重要な要素になるんです。
また筋かいはそれ単独では効果が無く、筋かいと柱や梁とを固定させる構造用金物と組み合わせて耐震要素になります。
次回構造用の金物についてなるべく分かりやすくご紹介します。
お楽しみに。
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