外壁材 3つの種類と特徴
2016/12/06
台東区で工務店をしている土手加藤材木店の加藤です。
今年もあと2週間になりました。
一年が過ぎるのはホントに早いですよね。
40歳を過ぎて余計に感じます。
あとわずかの今年もブログ頑張って書きます!
さてさて、
家づくりにおいては外壁材を何にしようか迷うと思います。
外装はその家の顔ともなるので迷って当然。
工務店やハウスメーカーによってその仕様が決められている場合があります。
その場合には提示された仕様の中から選べばいいと思います。
例えば色合いや柄など。
これから家づくりをする人達の中でまだ具体的に何も決まってない人や、
提示された以外の外壁材を望む場合には、
どのような外壁材があるのか知りたいですよね。
今回は住宅で使われる代表的な外壁材の種類を上げてみて、
それぞれの特徴を説明したいと思います。
外壁材の種類や分類の考え方はいくつかあると思いますが、
今回は湿式工法(吹付け)と乾式工法8サイディング)、
そして左官工法の3種類に分けて解説してみたいと思います。
1.湿式工法(吹付け)
一部左官工法と重なる部分もあるのですが、
モルタルの上に塗料を吹き付けて仕上げる工法で、
左官仕上げに近い風合いができます。
仕上げ方法は、
リシン仕上げや吹付けタイル仕上げ・ローラータイル仕上げなど様々です。
これらの違いは素材自体が違うと考えればいいでしょう。
リシン仕上げは和風住宅の外壁に使われることが多く、
つやがあまり無いのが特徴で、
屋根の軒裏に使われることもあります。
和風の住宅の外壁としても良く会いますし、
落ち着いた雰囲気になります。
また新築では左官工法と比べるとコスト的に安く済みます。
ここ数年で仕上げの塗膜の性能が良くなったので、
建物の挙動やモルタルのクラックに対して追従するので、
建物の外壁を日射や雨から守ります。
メンテナンスは10年か15年後に必要になります。
2.乾式工法(サイディング)
乾式工法は工場であらかじめ生産されたものを現場で組取り付ける工法。
一般的に有名なのがサイディングです。
サイディングは窯業系と金属系に分けられます。
窯業系はタイルやレンガ・コンクリート・土壁や漆喰に似せたデザインのもので、
素材はセメントと繊維を混ぜて出来ています。
金属系はガルバリウム鋼板などが有名です。
サイディング工法のメリットはとにかく工期が早いことです。
あらかじめ工場でできてくる 幅3.0m × 高さ45cmのサイディングを、
現場で組み立てるので施工性がいいです。
その分費用も抑えられます。
メンテナンすはやはり10年~15年で必要になり、
特にサイディング同士に施工された目地の取替えは必須です。
またサイディング本体に関してもやはりクリアー塗装が必要になるでしょう。
メンテナンスに関していうと、
湿式吹付け工法にはこの目地がありませんが、
乾式のサイディングはこの目地の取替えがあるので、
その分メンテナンス費用はかかると思っていたほうが無難です。
3.左官工法
これは始めの湿式工法と重なる部分があるのですが、
左官だけで外壁を仕上げるという工法です。
土壁とも呼ばれます。
有名なのが漆喰壁で、
竹の小舞と呼ばれるものに漆喰を塗る工法で、
下塗り・中塗り・上塗りの工程にて仕上げられます。
このほかにもジョリパッドといわれる工法もありますが、
この工法は吹付でもできるのですが、
一般的には左官で仕上げることが多いです。
また最近ではそとん壁などもあり、
漆喰に比べると施工の工程が短いのが特徴です。
いずれも和風の住宅にはよく会います。
木の質感と左官材は大変会うのが昔から選ばれてきた理由かもしれません。
漆喰は白い色が特徴ですが、
ジョリパッドやそとん壁は何種類かの色が選べます。
また左官工法は仕上がりの風合いも変えられることがいいです。
左官屋さんの腕の見せ所というか、
コテにより仕上げに変化を付けることで全く違った雰囲気になります。
コスト的にはほかの工法と比べると割高です。
この左官工法はメンテナンスが不要とうたっている企業が多いのが特徴です。
ただし外壁に使うので選定の前には、
きちんと工務店から説明を受けることを勧めます。
番外編・・
この他に無垢材を外壁に張るという工法もあるんですよ。
都心では防火の点からなかなか難しいのですが、
下見板などは昔から使用されてきた無垢材による外壁工法です。
以上が住宅で使われる外壁材のご紹介でした。
家づくりにおいての外壁材の参考になりましたでしょうか
次回お楽しみに