上野桜木の家上棟しました
2016/12/06
おはようございます。
土手加藤材木店の加藤です。
少し遅れましたが、台東区の上野桜木の家が先々週の末に上棟しました。
今回の上野桜木の家は構造材に高知県産の桧の土台と柱、
梁・桁は同じく高知県産の杉を使用しています。
米松は一切使用しないで、国産材の木材の身を使った家づくりです。
桧の土台と柱は、産地で含水率を測定して全て15%以下、
問題の杉の含水率は全て15%にまで落ちています。
高知県では私自身が含水率の測定をしています。
杉の製材所は梁桁のJAS認定工場ですので、
安心して使うことができます。
国産材を使用していつも感じるのですが、
産地の人たちと私達工務店側との考え方のギャップがあります。
それは木が持つ含水率です。
天然乾燥にこだわる製材工場の方はいまだに多く、
きちんと天然乾燥しているのだから何も問題はないという考えが多いです。
それはそれで認めるのですが、
例えば杉の梁を例にとってみると、杉は内部の乾燥には大変時間がかかります。
断面によって乾燥に大きな差が生じるのは事実です。
木の場合含水率=強度とも考えられます。
米松の乾燥材はすべて機械乾燥されているので、
含水率はほぼ一定になります。
国産材も同じように乾燥を均一にすることで、
市場に流通しやすくする方が私達造り手側としても使いやすいです。
話が相当脱線しました・・・・
今回は高知県産の桧と杉を使用していますが、
その都度全国の優良材を自分自身の目で見て確かめています。
工務店業をするまでは下町の材木屋でしたので、
長年の全国の製材工場との取引の中で築いた信頼が今になっても生きています。
土手加藤が国産材にこだわるのは、
単純に気を使ってもらいたいという事です。
非常にシンプルです。
全国の山では現状木が有り余っています。
需要が無いことが一番の原因ですが、
国産の木を使うことで、
山がまた以前のように活気が戻ればいいと思い極力国産の木を使っています。
創業から100年以上木で飯を食わしてもらってきたので、
少しでも山に恩返しをしたいと思っています。
少し生意気ですかね・・・(笑)