耐火構造のメリットって何?
2017/05/23
おはようございます。
土手加藤材木店の加藤です。
今日は耐火構造を建てる時の建てる側のメリットを考えてみます。
このブログでも度々取り上げていますが、
防火地域内で3階建てや100㎡を超えるような建物を建てる場合にはその構造を耐火構造にしなければなりません。
防火地域で2階建ての場合には準耐火構造で許可は出ますが、
100㎡を超えると2階建てでも耐火構造にする必要があります。
一般的に耐火構造の建物と言えば商業施設であったり、高層マンションやビルなどがあります。
これらはいままで鉄筋コンクリートや鉄骨造などで建てられていましたが、
10数年前から木造でもこの耐火構造の建物が建てられるようになりました。
木材は可燃物であり木造は一般的に火災に弱いのですが、
様々な技術開発によって木造での耐火構造が可能になりました。
これにより防火地域で住宅の3階建てでも木造でも許可が出るようになったという事です。
いまでは1時間耐火構造によって4階建てまでは木造でも可能なんです。
ところで耐火構造は建築基準法で定められた構造体の事で、
最も火災に強い構造体と言えます。
耐火構造とは、
火災終了後も消防隊の消防活動によらずに自立して建ち続けることが出来る建物の事。
通常の防火構造や準耐火構造の建物よりコスト高となりますが、
耐火構造のメリットとはどういうものでしょうか。
まず初めに先ほどもご紹介したように火災に強いということが上げられます。
これは周辺の火災から受ける被害に対しても同じです。
都内の幹線道路周辺は防火地域に指定されていますが、
地震時では大きな道路は災害の復旧活動の要になるので、
この道路に面した建物が火災になっていると復旧活動の妨げになる為に防火地域に指定されているわけです。
次に火災保険が割安ということが上げられます。
その用途や面積などで火災保険料は変わるので一概にははっきり言えませんが、
防火構造はもとより準耐火構造の建物と比べてもはるかに割安です。
というか本当に安いです。
最後は断熱性能が良くなるという事です。
外壁にかんしては強化石膏ボード2重張り、
内部も石膏ボードが2重張りなので断熱性能は良くなります。
防火構造での耐火構造は確かにコスト高にはなりますが、
その分のメリットは十分あります。