木は再生可能資源です
2016/12/06
土手加藤材木店の加藤です。
木は建築用の資材になるまでに様々な工程があります。
山で伐採された木は山から降ろされて貯木場に集められます。
集められた木は一定期間乾燥させてから製材工場にて
柱や梁または土台などの建築用の資材になります。
日本ではこの工程を昔から繰り返してきました。
山は伐採されてばかりでは木が無くなってしまい本来の存在価値が無くなります。
木が山の斜面にしっかりと根を生やすことにより山は存在できるとも言えます。
日本の山を含めた森林は民有林と国有林に分けられます。
国有林は日本の森林全体の3割を占め、
ほとんどは手付かずの山深いところにあります。
これに対して民有林は民間で所有する山です。
ここでは山で木が伐採された後に植林を行います。
この植林は戦後全国的に始められた活動で、
今ではこれらの木が山で適齢期を迎えています。
この民有林では木の成長に必要とされる太陽の光が十分にいきわたるように、
間伐や枝打ちといわれる作業が行われます。
これらの作業を定期的に行い山を育み木を育てます。
そして立派に成長した木は伐採されて私達の家の骨格になるんです。
そしてその家が解体されるまで支え続けます。
その期間は60年から70年としましょう。
伐採された後に山では再び木を植えます。
そしてまた同じように間伐や枝打ちの作業を繰り返します。
その期間は50年から70年です。
つまり家が建ってから解体されるまでの期間と、
木が成長して建築資材になるまでの期間とそんなに違いはありません。
つまり木は再生可能資源なんです。
日本に沢山ある木を使うことで余計なエネルギーを使用しなくて済みますし、
山を育むことでCO2(二酸化炭素)を吸収するという効果もあるんです。
木は最も身近な再生可能資源であると言えます。