(荷重)外力には長期と短期の2種類があります
おはようございます。
土手加藤材木店の加藤です。
一昨日上野に所用があったついでに上野公園の桜を見に行ってきました。
ソメイヨシノはまだ咲いていませんが、ここの上野公園入口の交番横の桜は例年通り綺麗に咲き始めています。
3分咲きといったところでしょうか。
春の訪れを感じさせてくれてこれからが楽しみですね。
さて話はがらりと変わり、
本日のブログでは耐震性に係る建物に作用する荷重(外力)について書いてみます。
皆様が暮らす住宅の安全性に係ることなのでぜひ一読してみて下さい。
建物に作用する荷重には長期荷重と短期荷重の2種類があります。
構造計算上でもこの2つに分けて計算をすることで安全性を担保することになります。
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長期荷重
長期荷重は私たちの暮らしの中で日常的にかかる荷重を指します。
具体的には建物本体の荷重(固定荷重)、人や家具などの積載荷重、
基礎や擁壁などに作用する土圧やプールなどに作用する水圧などがあります。
また太陽光パネルを屋根に搭載する場合にもこの荷重を考慮する必要があります。
この中で建物本体の荷重については、
柱が長期的に真ん中で折れたりしないか、
梁が長期的に中央付近でどれだけたわむのか、
梁自体の断面積がどれくらい必要になるのかなどを検討します。
材木はコンクリートや鉄に比べて強度が低いので、
この梁のたわみの検討は重要になります。
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短期荷重
短期荷重は年間を通してまたは数年を通して稀に作用する荷重を指します。
この短期荷重の事を外力とも呼びます。
この短期荷重は具体的に地震、雪、台風などが挙げられ、
建物への影響が大きいのはこの短期荷重と考えられます。
地震力は構造計算上中小規模程度の地震については数年に1回程度、
大地震についてはごく稀としています。
積雪荷重は主に東北地方などの多雪地域で考慮される荷重で冬季のみとなります。
風圧力は台風などの時に想定される強い風を想定していて、
この風圧力は許容応力度計算でも場合によっては地震力よりも厳しくなる場合があるので、
屋根を上り梁にして構造用合板で水平構面の安全を確保する必要もあります。
また木造耐火構造のような大変重量が重い建物の場合には小屋裏に構造用合板で安全を確保する場合もあります。
これらの荷重(外力)を勘案して、
皆様方の快適で理想の家の空間を実現するために構造躯体の安全性を検討することになります。