断熱工法はどのような種類があるのか教えて
2016/12/06
土手加藤材木店の加藤です。
新省エネ法に移行してまだ時間がたっていませんが、
これからの建物は省エネが重要な要素になることは間違いありません。
省エネで一番重要なのが断熱材です。
以前にも断熱材の種類に関して取り上げてみましたが、
今回は断熱材の施工の工法について取り上げてみたいと思います。
四季のある日本では、家づくりの際に決して欠かすことができないのが断熱です。
断熱とは読んで字のごとく熱を断つということで、
私達が快適に暮らすための重要な部材ですし、
効率的な冷暖房を通じて暮らしの省エネルギー性能を向上する役割があります。
その具体的な施工方法ですが大きく分けて、「外断熱工法」と「内断熱工法」とに分けられます。
前者は外張り断熱とも呼ばれ、後者は充填断熱とも呼ばれています。
内断熱(充填断熱)工法
昔から私達の住む日本で最も多く愛用されてきた工法です。
床や天井裏や内壁に取り付ける工法です。
内断熱工法では、施工する壁や床下に断熱材を隙間なく詰め込むことで断熱効果を高めます。
内断熱工法で心配されるのが壁体内に発生する内部結露です。
高温多湿の日本ではこの内部結露による内断熱の効果を疑問視することがありますが、
断熱材を壁体内に施工してその上から防湿シートをきちんと施工することで、
内部結露の発生を抑えることができます。
新省エネ法に移行してからは、国土交通省主導による断熱講習が各地で行われており、
内断熱施工の際の気密や防湿シートの張り方など、
施工上気を付けなければならないことが取り上げられています。
この内断熱材はグラスウール、発砲系プラスチック、セルロースファイバーや羊毛など
様々な種類の断熱材が使用されています。
外断熱(外張り断熱)工法
内断熱工法に比べると歴史的にまだ浅いのがこの外断熱工法ですが、
最近では全国的にみても採用されることが多くなってきています。
窓以外の建物の外側を断熱材ですっぽりと覆ってしまうのが外断熱工法です。
壁の外側に断熱材を施工するので、
断熱材が構造躯体の影響による隙間が生じにくいのが特徴です。
また壁体内の内部結露の心配は低減されますが、まったく無くなるというわけではありません。
外断熱工法のもう一つの特徴は、気密性が高まるという事です。
髙い気密性能を得られるので、断熱効果が高まるというわけです。
施工費用は内断熱工法に比べると割高になる傾向にあります。
この外断熱工法に使われるのはプラスチック系のボードタイプが主流です。
以上が大まかな断熱工法の種類です。
それでは次回をお楽しみに。