「木材・森林と快適性」に関するセミナーに参加しました
2016/12/06
土手加藤材木店の加藤です。
昨日は夕方から、江東区にある東京原木協同組合で開催された
「木材・森林と快適性 生理的リラックス効果」というセミナーに参加してきました。
このセミナーの講師は千葉大学の宮崎良文教授で、
木材や森林における快適性を研究しているのですが、
なんと医学博士でもあるという興味深い肩書です。
先月には皇太子ご夫婦が宮崎教授の研究室を訪問されて、
日頃の研究内容をご紹介する機会があったようです。
私もそうですが、日頃から木は人をリラックスさせる効果があるとか、
木が持つ独特な安らぎが人も心を和ませる・・・
などと、なんとも抽象的な表現でお客様やこのブログでも書いています。
この事に私自身は嘘偽りはなく、本心からそう思っているのですが、
その科学的根拠と言われると・・・・。
言い訳するわけではないのですが、
日頃から工務店業で木を扱っているので特にそう思うのかもしれないのですがね。
この曖昧な木がもたらす生理的な影響に関して、
宮崎先生は具体的な事例や研究で得た数値から、
今回説得力ある内容の講演を聞けたと思います。
今回宮崎教授が冒頭でお話しされたことが大変興味深かい内容で、
その内容を簡単に私なりに要約して書いてみます。
「人間は人間になって600~700万年が経過するが、
その99.9%以上を自然環境下で過ごしてきた。
この長い期間から見れば、産業革命を都市化の始まりと仮定した場合、
現在までの期間は0.01%以下で、
根本的に人は自然の中で生きることに慣いているので
現代の都市化や人口化された社会で生きるにはストレス状態を感じながら生活をしている。」
というもの。
冒頭からなるほどと納得でした。
その他にも、
緑あふれる公園と都心で散歩をした時の生理的リラックス効果や、
バラやドラセナを見た時のリッラクス状態の計測結果に関してや、
ヒノキの自然乾燥と人工乾燥での香りがもたらす生理的リラックス効果の違いなどの講演もありました。
これらの事を具体的な数値をもとに説明されていたのが大変興味深かったです。
次回又機会があれば講演を聞くことが楽しみです。