告示仕様による木造耐火外壁
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おはようございます。
土手加藤材木店の加藤です。
今週は高安の大関昇進のお祝いで飲む機会が多かったです。
いやいや単に飲むのが好きなだけなんですが・・・
来場所は千秋楽で横綱稀勢の里との同部屋決戦を切に願いたいものです。
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木造耐火による木の家
ここ数年で都内でも建設が増えた木造による耐火構造。
いま木造耐火が注目されているんです。
これには戦後の林業政策から始まり現状の日本の山林問題が大きく絡んでいます。
戦後に日本では全国的に人工的に山に木を植えました。
いわゆる植林です。
この頃に植えた杉や桧の植林が伐採時期にきているんですが、
建築業界ではいままで脱木材的な流れがあり、
木を使って建築物を建てるという事にそっぽ向いている感じがありました。
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耐火構造の天井に羽目板を張ってます
材木屋のオヤジが言うんですから間違いありません。
加えて木材を海外から輸入することが増えて国産の木材はいよいよ使われなくなったんです。
東南アジアから安いラワン材の輸入は特に顕著で、
価格面はもとより大断面のラワン材は使いやすかったのは事実でした。
思い起こせばこの頃から内装材に使う造作材は節無しのクリアー材が一般的になりましたね。
国もようやく重い腰を起こし始めて、
全国的に眠っている木材の普及に努めはじめました。
ここで平成12年の建築基準法改正によって性能規定化され、
鉄筋コンクリートや鉄骨造が独壇場であった耐火構造が木造でも可能になったんです。
これによって大きく流れが変わり始め、
平成16年に日本ツーバイフォー建築協会が木造耐火大臣認定を取得し、
続いて平成18年に日本木造住宅産業協会が軸組み工法で耐火構造大臣認知を取得したんです。
また平成22年には公共建築物木材利用促進法という何だか舌をかみそうな法律が出来て、
低層の公共建築物は原則として全て木造で建てることになりました。
良かった、良かった。
3年前の平成26年に今度は告示仕様による初の木造耐火(外壁・間仕切壁)が示されて、
より外壁の自由度が高い木造耐火が可能になったんです。
知る人ぞ知る 国土交通省告示第861号です。
外壁に強化石膏ボードを2枚重ねに張って、
内部も強化石膏ボード21mmを同じくダブルに張るというもの。
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強化石膏ボード2重張り
考えただけでも腰が痛くなるような仕様ですが、
それでも木造耐火の可能性は無限に広がったという事です。
外部の強化石膏ボードの2枚で耐火構造なので、
その外側は好みの外壁を貼ることが出来ます。
下見板も可能ですし、羽目板でも可能になったという事です。
都内の防火地域で木造耐火による外壁下見よろい張りなんて想像もできないですが、
実際には可能という事です。
今では2時間耐火構造も認められて、
もっと高層の木造耐火が実現されるはず。
木材の可能性は徐々に広がり始めました。