屋根の軒は重要です

      2018/01/11

おはようございます。

土手加藤材木店の加藤です。

弊社は年初めは5日からの営業ですが、

6日からの3連休も重なり実際には今日からが本格的な仕事始めの会社も多いのではないでしょうか。

私もようやく正月の酒が抜けて体調も万全です。

 

3階建ての南側に伸びる屋根の軒

本日は屋根の軒について取り上げてみたいと思います。

屋根の軒は雨から建物を守ることも大切な役割ですが、

それ以外でも日々の暮らしには欠かせないものなんです。

連日東京では寒い日が続いていて正直この時期にはあまり実感がわかないかもしれませんが、

真夏において太陽からの厳しい日差しを遮るという役目があります。

真夏は太陽高度が高いので、

屋根の軒がちょうど庇のような役割をして、

室内に影をもたらし涼感が得られます。

 

南側に隣地ギリギリに伸びる屋根の軒

 

逆に真冬は太陽高度が低いので、

太陽の光を室内に取り込むことが出来るので、

この屋根の軒は大変スグレモノなんです。

 

夏には厄介な日差しも真冬には大変に貴重な物なので、

屋根の軒があると省エネにもいいことは理解できますよね。

 

都心の建物ではこの屋根の軒を出すことがなかなか難しいです。

都心の狭小地の場合は隣地との離れがあまり取れないので、

プランにもよりますが屋根の軒を出すことはなかなか困難です。

それでも極力設計段階から屋根の軒は出すことにしています。

 

耐火構造でも屋根の軒を出しています

 

特に防火地域の3階建ての場合には建ぺい率80%(基準法では100%建設も可能ですが)で、

敷地いっぱいで建てる場合にはこの屋根の軒はほぼ出せないことが多いです。

 

都心の狭小地の場合には仕方がないのですが、

道路斜線については少し緩和を認めてくれればいいのになと思うことがあります。

道路斜線を屋根の先端ではなく外壁からの距離にしてもらえれば随分と違うのになと思います。

 

また屋根の軒は建物の外観を優雅に見せるという事もあるので、

昔から日本建築ではこの屋根の軒を出すことが多かったです。

 

このように色々な役割がある屋根の軒。

今後も極力軒が出せるように設計段階から取り組みたいと思います。

 

 

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