3階建て住宅を都心で建てるメリットとデメリット

      2016/12/06

木造耐火3階建てリビング

おはようございます。

 

台東区で工務店をしている土手加藤材木店の加藤です。

 

今回は3階建て住宅について様々な角度から書いてみたいと思います。

 

3階建て住宅 人気の原因

 

都心では3階建ての住宅建てようと検討する人たちが多いです。

これは都心における地価の問題があります。

 

湾岸地区周辺

 

東京一極集中といわれて久しいですが、都心で働く人たちが増え、

それにともない住む場所も必要になりました。

地方から移り住む人たちは当然土地を購入して家を建てることになります。

ただし一般の人たちが2階建てで暮らすために必要とされる土地は、

都心では大変高く入手すること自体が困難です。

 

この都心における地価の高騰により、

狭い土地で家族が快適な生活を送るためには、

家の空間を上方へと伸ばさなくてはならなかったからです。

 

東京都内の特に23区内はほかの地区と比べても土地の値段が高く、

狭小地と呼ばれる面積の小さい土地を探すことはごく普通の事です。

狭小地=3階建て住宅と考える人が多くなるのは当然ですね。

建築基準法が改正されて木造の3階建てを建てることが可能になったことで、

都心での3階建ての認知度が広まりました。

 

実は明治時代においても木造による3階建ての建物はあったのですが、

建築基準法の制定前なので現状での3階建てに対する規制がありませんでした。

またその後に制定された都市計画法によって、

都市部では防火規制が加わり、施工や設計に関しても2階建て以下の建物とは違う建物とも言えます。

 

デザイン性の追求

 

都心の狭小地で3階建て住宅を建てる場合でも、

モダンな外観にナチュラルなインテリアをセレクトし、

世代を超えたシンプルなデザインを重視して、

プライバシーを守り快適な暮らしを送ることは可能です。

 

特にプライバシーに関しては顕著にその傾向があり、

もしかすると3階建ての方が都心の家づくりにおいては向いているかもしれません。

 

木造耐火3階建てリビング

 

3階建ての場合は2階リビングが一般的ですが、

これは建物の明るさ(採光)の問題があります。

 

都心における住宅地では、その周辺も狭小地のケースが多く3階建ての家が密集しているので、

1階にリビングを配置すると暗くなる恐れがあります。

ここで付け加えますがこれはあくまで一般的な考え方なので、

周辺環境により1階にリビングを配置しても問題はありません。

 

また狭小地だから3階建てしか建てられないと考えるのではなくて、

その自分たちの理想をこの都市型の家づくりの中に落とし込んでみるのも楽しいですよ。

 

みんなが見える対面キッチン、

会話のはずむ明るいリビング、

素足で気持ちいい無垢のフローリング、

収納もバッチリ。

高価で豪華な家よりも自分たちの暮らし方を大切にしたい・・、

家族の団らんを大切にしたい・・、

ライフスタイルを充実したい・・。

狭小地でも快適でありたい・・・

こだわりがいっぱい詰まったチョッピリ欲張りな暮らし方の追求・・・

 

3階建て住宅は都心での理想とする家のスタイルともいえます。

 

メリットとデメリット

 

3階住宅のメリット

 

1.構造計算によって安全性が担保される

2階建て以下の建物には確認申請時に構造計算による安全性は不要です。

しかし3階建て以上の場合には構造計算が必須なので建物の安全性を担保できます。

この構造計算は許容応力度等計算などによる計算書の事で、耐震性や耐風性に加えて床剛性や偏心率、

または構造材の柱や梁の断面計算にいたるまでの安全性を確認する必要があります。

 

2.間取りが色々選べる

階数が3つあるのでその分間取りは増えますよね。

例えば3階にリビングを配置して開放的で明るい空間にできますし、

3階を可能な限り壁をつくらないで趣味の部屋にしてみたり。

ライフスタイルにあった間取りを造ることができますよね。

 

3.土地代を減らして家づくりに予算がかけられる

都心では土地代が非常に高いです。

家づくりにおいて予算は限られていますよね。

土地代にかける費用を削って本来の目的である家づくりに予算がかけられます。

 

3階建てのデメリット

 

1.生活動線が縦方向に長い

階数が増えた分生活動線が縦方向に長くなるので、

老後の事も考えて設計しなければなりません。

各階における独立性はあるのですが、その分家族での会話が減る可能性があります。

 

2.法的規制を受けやすい

家づくりにおいて建ぺい率や斜線規制は守らなければなりません。

建物は高さが高くなるほど見えない法的規制を受けます。

斜線規制で希望の間取りができないという事もあります。

 

3.軟弱地盤では地盤改良の可能性が高いです

軟弱な地盤では

地盤調査の結果に基づき改良が必要な場合には地盤改良をしなければなりません。

これは必須になります。

なので予想外の予算が必要になるケースがあります。

この分の費用をあらかじめ計上しておく必要があります。

 

3階建てのプラン

 

3階建て住宅は階数が3つあるのでそれに応じてライフスタイルにあったプランが可能です。

ここでは3階建てのプランにおいて参考となる各階のゾーニングをご紹介します。

 

木造耐火3階建てロフト画像

 

1階

明るさにおいては一番条件が悪いこともあり、お風呂場や洗面所などの水廻りゾーンに加えて、

ビルトインの車庫や応接室、納戸などが配置されることが多いです。

またアプローチからすぐの階なのでお年寄り用の寝室に向きます。

事実2世帯住宅では1階を親世帯の住空間が多いです。

 

2階

リビング・ダイニングを配置することが最も多い階です。

中間にある階なので家族が集まりやすい階とも言えます。

明るさや通風などの環境もいいので配置しやすいです。

 

3階

主寝室や子供部屋などのスペースが配置されることが多いです。

3階なので子供部屋には最適な住環境とも言えます。

また空間の有効活用という事から小屋裏部分をロフトスペースとすれば

狭小地での収納不足は解消されます。

最上階なので来客者に対応するには不向きです。

 

 

 

都心の快適な暮らしの為に3階建て住宅を検討してみてはいかがでしょうか。

 

それでは次回をお楽しみに!

 

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