省エネリフォーム 3つのメリット
2016/12/06
台東区で工務店をしている土手加藤材木店の加藤です。
いままで省エネリフォームに関して国が行っている助成金や、
またこのリフォームを行う際に具体的にどこの部分を行えばいいのかなどを説明しました。
そこで今回はこの省エネリフォームを行うメリットについてお話しします。
キーワードは健康向上、光熱費削減と快適さ暮しの3つです。
それぞれについて分けて書いてみたいと思います。
健康向上
1.ヒートショックを防止
家の断熱性能を向上することにより真冬に起きることが多い、
ヒートショックを予防することができます。
ヒートショックは家の各部屋ごとの温度差によって、
体内の血圧が急激に上下することで起きる健康被害です。
真冬にお風呂で起きることが多いのですが、
リビングからトイレに出た時や、
または夜中暖かい布団の中からトイレに起きた時にも起こると言われます。
2011年では約1万7000人余りの人がこのヒートショック関連で亡くなっています。
家の断熱性能を上げることで温度差を解消する事と、
暖房を上手に組み合わせることが対策になります。
2.アレルギー症状と睡眠にも効果
ある調査機関によると家の断熱性能の向上によって、
健康や睡眠の質の改善につながる可能性が髙いという報告があります。
この調査機関によると断熱性能が向上した家に転居した人の中で、
せきやのどの痛みや手足の冷え・気管支ぜんそく・アトピー性皮膚炎などの
症状が改善したという回答が増えました。
東京都健康長寿医療センター研究所では、
断熱改修をして床暖房などの改修工事を行った高齢者の健康調査を調査したところ、
くしゃみや鼻づまりやアレルギーなどの症状が減ったのに加えて、
睡眠の質が改善されたという結果を報告しています。
正直医療と断熱改修の詳しい因果関係はよくわかりませんが、
暖かい家はたしかに快適な生活が送れることは間違いありませんよね。
光熱費の削減効果
1.光熱費の削減
省エネリフォームの最大のメリットは光熱費を減らすことができることといえます。
もちろん地域性やどの程度まで断熱性能を上げるかにもよりますが。
国土交通省の「低炭素社会に向かう住まいと住まい方推進会議」の中では、
無断熱の住宅を平成11年の次世代省エネ基準レベルに断熱性能を上げると、
エネルギー消費は約6割程度削減できると報告しています。
2.家の資産価値の向上
ドイツでは家の断熱性能を見えるかするシステムがあります。
つまりこの家がどの程度の断熱性能があり、
それによりその家の価値が決められるというもの。
省エネ先進国ドイツらしいですよね。
日本でもこの様な同じ動きがあり、
新築以外でもその家がどの程度の断熱性能があるのかがわかることで、
その家の資産価値を左右するというものです。
2020年の新築における省エネ基準の適用から見ても、
この動きは本格化しそうですね。
快適な暮らしの実現
1.寒さ・厚さの改善
断熱性能のアップにより夏の暑さと冬の寒さの対策ができます。
以前も説明しましたが断熱性能を上げるという事は、
熱の移動を妨げるという事です。
夏は外部からの熱を妨げて冷房効果を上げることができます。
冬には暖房を上手に使い家の中の温度差を無くして熱の移動を減らします。
これにより日々の暮らしが快適になりますよね。
この快適さの実現のためには時には換気や自然の通風など、
太陽からの熱を利用するということを必要になります。
2.結露の発生の抑制
以前結露の発生について書きましたが、
髙い温度の空気は窓ガラスなどの低い温度の物質に触れると、
その中に含むことのできる水分が減り、
それが水滴になる。
これが結露という現象です。
断熱性能の低い家はこの結露が起こりやすく、
カビやダニなどのアレルギー物質の発生要因につながります。
省エネリフォームにより結露を抑制できれば、
快適な暮らしができることは間違いありませんよね。
以上が省エネリフォームを行った時の快適さの実現です。
ぜひ省エネリフォームで高熱費の削減や健康向上、
または日々の暮らしの快適さを追求してみてはいかがでしょうか。
また次回をお楽しみに!