福島に地松の視察です
2018/09/03
おはようございます。
土手加藤材木店の加藤です。
台風13号の進路が気になりますが、
昨日は福島県に地松の視察に行ってきました。
地松と聞くと聞いただけで腰が痛くなりますが、
昔から住宅では小屋梁などで使われてきました。
30年前までは千葉県などでも地松専門店がありましたが、
残念ながら今では地松を扱う材木問屋はほとんど無くなりました。
松(赤松、黒松)は青森県以南から九州地方まで広く分布する材木で、
日本に限らず朝鮮半島から中国にまで分布をしています。
これからの時期はマツタケが楽しみではありますが、
住宅における地松の需要はほぼありません。
この地松は比重があり強度も大変大きいので、
小屋などでは長いスパンで屋根を支えることが出来ます。
また赤松のフローリングなどは見た目が大変美しいです。
こちらが地松です。
原木から皮を取り除いて半年程度乾燥させている所の様です。
この地松は雨にあたるとカビてくるので保存には昔から気を使ってきました。
土手加藤でも昔はこの地松の太鼓梁を林場で山積みにしていたことを覚えています。
大変懐かしいです。
現在のプレカット主流の梁伏せは平面的なものが多いですが、
地松を使った小屋組では湾曲しているものが多く使われてきました。
こちらは大変珍しいですが地松を正角に製材をしている最中です。
現代では地松も正角になるのか・・・・複雑です・・・・
沢山の地松が並べられています・・・
なにかワクワクするのは私だけでしょうか・・・
まだこのように地松を製材している場所があるんですね。
おや、これは広葉樹のクリですね。
背割れ入っているのでクリの大黒柱か何かでしょうか。
福島はケヤキやナラやサクラなどの広葉樹が育つことでも有名です。
クリの4寸角の土台です。
今ではあまり使われなくなりましたがクリは腐朽にも強いので昔から土台として使われてきました。
ただし3mや4mの定尺で揃えることは難しく、
大変貴重な材料です。
今回の材木視察も楽しかったです。
次回もお楽しみに。