無垢材の価格差は長さと幅で決まります
2016/12/06
おはようございます。
土手加藤材木店の加藤です。
大相撲秋場所は大関の豪栄道が見事全勝優勝という成績で終わりました。
今場所豪栄道が強かったところは何と言っても引かなかった点。
横綱日馬富士との一戦でも見せた、
差し込まれても我慢をして態勢をよくできたことが全勝優勝になったんでしょうね。
いよいよ来場所は綱取りです。
本日は木材の価格差が起きる要因について書いてみます。
家づくりやリフォーム、または家具造りにおいて、
無垢材の木材の価格をできるだけ抑えたいと思うのは皆さん同じです。
木材の価格は定価設定というものが無く、
国産材に至っては材の流通量によるところが多いです。
一方米松、チェリーやウォルナットやチークなどの外材は様々な要因がありますが為替によるところも一つの要因。
無垢材の価格差は長さと幅になります。
つまり無垢材の長さが長い部材、幅が広い部材などは価格が高いです。
いわは秋田杉や木曽桧などの国産材は大径木が少なく、
長い材や幅の広い材はなかなか揃いません。
国産材に限らずラワン、チーク、ナラ、タモなどの海外で採れる気に関しても各国で伐採の規制をしています。
長さに関しては柱や梁などの構造材に関しては長さ4.0m以上になると価格は上がります。
土手加藤でも梁や土台の構造材の木拾いの際は、長さを4.0m以上にならないように木を図面から拾います。
ところで2間間口(にけんまぐち)という言葉を聞いたことがありますでしょうか。
下町ではよく耳にするこの言葉ですが、
これは昔から日本にある尺貫法によるもので、
家の間口を2間にする家が多かったのです。
この元々の理由は材木自体の長さの規格を12尺=2間にしていたことにあります。
2間=12尺=3.636mですが、
街の材木屋に置いてある材木の長さが大体12尺の物が多かったと考えていただければいいと思います。
なので大工さんはその長さの材木を使うことになるので、
2間間口の家が多かったんです。
もっと詳しく言うと、日本の山では道路事情などもありあまり長い材木を切りだすことが難しかったので、
自然と長さ4.0mまでの材木の流通が一般的になりました。
もう一つの材木の価格を決める幅に関しては、やはり大きな無垢材は貴重なので、
梁や家具のカウンターやテーブルなどで幅の広い無垢材を使うと高価になります。
特に柾目の幅広材はどはどの種類の無垢材でも木取りが難しいです。
無垢材の一枚板のテーブルなどはやはり見た目も素晴らしいですが、
ただしなかなか幅の広い無垢材は数自体が減っているので入手が困難です。
家具などでは価格を抑えるために材と材をつなぎ合わせて製作されることが多いです。
それでも無垢の家具には間違いありません。
幅の狭い材を適材適所でつないでできる家具も大変いいものですよ。