木の家を造るには木を知ることが重要 木の市場を視察
2016/12/06
おはようございます。
台東区で工務店をしている土手加藤材木店の加藤です。
東京都内23区では防火の規制が厳しいので、木の家を建てるにも様々な規制があります。
台東区などの防火地域では、和室を造ろうとしても真壁では許可が下りません。
大壁の壁に畳を敷くだけのもの・・・悲しいかなマンションとあまり変わらないような気もします。
困ったものですが、嘆いていても仕方がありません。
土手加藤が木の家に固執するのは、元々が材木商という事もあり、
良質な木が全国から安い価格で入手することができることと、
何よりもい木は家を造るのに最高な部材であると確信しているからです。
そうでもなければ、都心のど真ん中で木の家に固執する必要はありません。
小さいころから木に囲まれて、祖父や父に山に連れて行かれたからそう感じるのかもしれません。
防火地域で準耐火構造や木造耐火構造の設計をしていると、
それ以外の地域で家を建てるお客様から設計依頼を頂くと少々違和感を感じることがあります。
木の家は本来、木の特性やそれ自体が持つ多面的なデザイン性を生かして造り上げるもの。
それに対して防火地域では、構造材の木は何でも隠すことが前提になるので、
そこら辺のギャップというか、葛藤はいつも感じています。
木の家の良さを知ってもらいたい・・・
それには自分自身が木の事をもっとよく理解する必要があります。
そこで定期的に木の視察をすることを日常の日課としています。
忙しい時にはなかなか実行できないのですが・・・
可能な限り木の視察をしています。
先週も木材市場を訪れて、木の市場調査に出かけてきました。
この木材市場は、木材版の築地市場の様な所です。
全国から様々な木材が入荷されるので、この市場に行けばほとんどの木材は入手できます。
この市場を訪れる目的は、現状の木の市場価格をつかむことと、
木の目利きを養うことにあります。
銘木や土台や柱、梁から建具材に使う木材までありとあらゆる木を見ることができます。
ここで作業する人たちとの交流も非常に大切で、
全国の木材産地の人気材の出荷状況なども把握することができます。
ダイニングテーブルやリビングに使うセンターテーブルなどで使うような木もここでは色々と見ることができます。
山で伐採された木は、山から降ろされて、まだ外皮が付いた状態で貯木場で保管されます。
そこで一定期間保管されたのちに、製材工場に運ばれて柱や、土台、カウンターに使うような平板などに製材されます。
その後に、このような木材市場に全国各地から運ばれてくるわけです。
なので木材版の築地市場と考えられます。
ただしこの木材市場は民間で運営されています。
滞在時間早く半日ですが、色々な木を見れて、
また市場の人たちとも交流が図れていつも有意義な時間を送ることができます。
市場のみなさんたちはいつも温かく迎えていただくので、ここで改めて感謝です。
これからも宜しくお願いします。