サイディングを選ぶときのチェックポイント

      2016/12/06

ガルバリウム鋼板屋根

こんにちは。

台東区の工務店・土手加藤材木店の加藤です。

 

 

昨日は外壁材の種類とそれぞれの特徴を書きました。

外壁はその家の顔。

やはりファザードにはこだわりたいですよね。

家づくりの際に外壁材を選ぶときのチェックポイントを書いてきたいと思います。

今回はサイディングを取り上げてみます。

 

サイディングはぞれ自体を現場で造って施工するのではなく、

工場で生産されたパネル状の板を現場で張るというもの。

 

注文住宅や建売住宅においてよく使用される外壁部材です。

都心の狭小地の場合においても隣地との距離が無い場合に、

このサイディングを採用されることが多いです。

 

事実弊社でもこのサイディングを使うことは多く、

木造耐火構造の場合には100%サイディングを採用しています。

 

サイディングといっても実は大きく分けて窯業系と金属系と木質系の3つの種類に分けられます。

それぞれの特徴を説明します。

 

1.窯業系サイディング

 

窯業系サイディング

 

家づくりにおいて最も採用されている外壁材がこの窯業系のサイディングではないでしょうか。

 

主にセメントを主成分としていて、

木質や無機質パルプなどの原料が混ざり合ってできています。

 

 

サイディング製造メーカーにもよりますが、

種類が豊富で同じデザインでも色が何種類か選べます。

 

最近は何種類かの違うデザインのものを組み合わせて施工することが流行ってます。

例えばバルコニーに違う柄と色のものを選ぶことで、

建物の外観にアクセントをつけてみたりします。

 

都内ではショールームもあるので実際に自分の目で見ることができるので

一般の人にとってもイメージがしやすいです。

 

またメーカーによっては図面を送って希望する商品を伝えれば

その選んだサイディングのイメージパースを作成してくれるので、

具体的に画像で見ることができるのでイメージがしやすいと感じるお施主さんが多いです。

窯業系のサイディングはセメントを主原料にしているので耐火性に優れていて、

断熱性や遮音性にも優れているという一面もあります。

 

一般的な雄宅で使用されるサイディングの大きさは、45cm×3mの大きさがあるので

現場での施工性が良く工期の短縮ができます。

 

ただしこのサイディングは人気商品以外はすぐ廃盤になるので、

その都度在庫状況を確認する必要があります。

メーカー側としてもこの対応は仕方がないことなのかなと思います。

 

お施主様には関係が無いのですが、

一枚の重量が重いので持ち運びが大変なので狭小地では苦労する場面が多いです。

この前も現場でサイディングを移動さるために持ったのですが、

翌日は腰痛でした・・・・

とにかく重いです。

サイディングの職人さんにはいつも御苦労を掛けます。

 

サイディング同士のつなぎ目にコーキングと呼ばれる防水材を打たなければなりません。

これによって目地ができます。

 

最近はメーカー側でサイディングと同じ色のコーキングがあるのですが、

やはり目地はできるのでそのつなぎ目の目地が気になる人には不向きです。

 

 

2.金属系サイディング

 

アルミやステンレスまたはガルバリウム鋼板などの金属板でできているもの。

表面は塗装されているので見た目には見分けがつきにくいです。

 

住宅では耐久性に優れたガルバリウム鋼板のサイディングが大多数ですが、

この部材は屋根材としても使用されます。

 

金属系のサイディングは、それ自体の加工性がいいので曲折加工にも対応できるのが特徴です。

また金属なので曲りにも対応できるのでわんきょくした部分にも張ることができます。

 

ガルバリウム鋼板屋根

 

よくアール状の屋根にはこのガルバリウム鋼板が使われています。

ガルバリウム鋼板の場合には窯業系と違い非常に軽量なので現場での作業がしやすいです。

 

縦張りのガルバリウム鋼板などは非常にシャープな外観になりますが、

人によってはそのデザインが工場をイメージさせるらしく嫌がる人もいます。

 

加工性がいいので部材自体を長くとることができるので、

窯業系のように目地の必要が無く、

すっきりとした外観になるのも特徴です。

 

ただし金属系サイディングはデザインがあまり多くないので、

限られた種類の中で選ばなりません。

 

逆の見方をすると数が多くないので迷わずに選ぶことができますがね。

 

また金属の特性かもしれませんが和風の雰囲気が好みの方にとっては

金属系のサイディングは向かない可能性があるので注意してください。

 

 

3.木質系サイディング

 

これは昔からある下見板なども含めた木のサイディングの事で羽目板と呼ぶこともあります。

 

桧やヒバ・杉・からまつが代表的で和風建築によく使われます。

最近では米杉(レッドシダー)などが使われるのをよく目にします。

 

 

都心では耐火性能の関係で使用できない場合もありますが、

最近では不燃材の認定の実のサイディングもあります。

 

実(さね)のと呼ばれる木と木の接合部の形状や、アイジャクリの形状によって風合いが違うのと、

木の材種によって雰囲気が違うので木の外観が好みの人にとっては選定はとても楽しいです。

 

木が持つ独特の風合いが高級感を演出し落ち着いた雰囲気になります。

 

木製のサイディングというと何となく和風のイメージですが、

実は和風にも洋風にもどちらにも良くあいます。

 

鎧の下見板などは和風建築には大変よく会います。

 

また木製のサイディングは左官工法の外観とよく合います。

外観に限らず木と左官という組み合わせは相性が良く、

私自身も木の羽目板と左官の壁は最もきれいな外観だと思っています。

 

下見板と漆喰の組み合わせなどは和風建築の代表的な外観の一つといえます。

 

ただし木製のサイディングは施工に時間がかかるので費用が割高になる傾向にあります。

そして木は腐りやすいので定期的なメンテナンスを必要とします。

 

現在は自然素材のものを含め様々な塗料があるので、昔に比べれば相当長持ちします。

 

また冒頭でも説明しましたが木なので耐火性能にはあまり向いていません。

それでも技術の進歩のおかげで不燃の木質サイディングもあります。

それでも都心ではめったに使われることはありません。

 

以上が窯業系・金属系・木質系サイディングのそれぞれの特徴です。

 

選ぶときはそれぞれの特徴を踏まえて選定してみて下さい。

 

 

 

それでは次回お楽しみに

 

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