熊本地震に関するセミナーに参加
2016/12/06
おはようございます。
土手加藤材木店の加藤です。
昨日は午後から「熊本地震に関する緊急セミナー」というセミナーに参加してきました。
セミナー冒頭から国土交通省の担当官が、現地の視察の結果についての現状報告などがあり、
今回の地震の影響がいかに大きなものであったのかが分りました。
また熊本地震は過去に例が無いといわれる震度7クラスの揺れが2回あり、
この事がどのような影響を及ぼしたのかが焦点になっています。
また木造軸組みに関しては、
新耐震基準に移行してからの住宅や建築物で倒壊や崩壊などの被害があり、
この事に関しての原因を検証中とのこと。
この国土交通省の担当者の後の
M’s構造設計の佐藤氏の講演内容が大変興味深かった。
佐藤氏は構造設計業界では大変有名な方で、
今回このセミナーでお話を聞くことが出来て大変良かったです。
佐藤氏の現地視察による指摘は、
倒壊した建物の多くが柱の柱頭・柱脚と筋かいの破断によるものが多かったというもの。
地震力が加わった時のこの部分の挙動を詳しく解説をしていて、
この部分の施工がいかに重要になるのかを特に強調していました。
また軸組工法に関しては、
外部の構造用面材が貼られていない建物の倒壊事例が多かったことを指摘。
筋かいのみで耐震性を確保することの難しさが浮き彫りになったような気がします。
きちんと構造用の面材で外周部を固めている建物の被害は佐藤氏の視察ではゼロ。
いかに建物を面で囲うことが重要なのかが、
今更ではありますがよく理解できました。
また新耐震以降の建物では、
筋交い端部に基準の釘が打たれていないなどの施工不良の事例も紹介されていました。
2回の震度7の地震を受けた熊本地震から、
今後基準法を含めた何かしらの対策が講じられるのかが焦点です。